今回はかなり専門的な分野になり、縫製の技術面を少し紹介させていただきます。
結論からいいますと『良い仕立て』とは 全ての工程作業が完璧になされており、且つ背広(スーツ)の出来栄えが絶妙なバランスで仕上がっているものとだと考えれられます。
先程の工程作業が完璧という部分で、どのような工程作業を行っているかを記載させていただきます。
・身返しの裁ち合わせ
・裏地の裁ち合わせ
・芯作り
・腰と肩のアイロン処理
・ポケット作り
・芯据え
・八刺し(はざし)の要領
・身返しのまわしの量
・前テープの工作
・身返しの据え
・前返しの処理
・パットつけ
・背のくせとりと脇入れ
・肩入れ
・地衿上衿の処理と衿つけ
・衿のころしのアイロン処理
・袖作りと袖つけ
・仕上げ
このような細かい作業工程を経てスーツが完成いたします。これらは技術者の腕によっても商品の仕上がを大きく左右します。
これらの一連の作業において一流の技術とセンスにより良い仕立てのスーツが完成いたします。
(ハ刺し)
上衣のラペルや上衿の『地衿』に施す刺し縫い方
人間の体は丸みがあるためにハの字に糸を通すことにより
芯地と表地に微妙な丸みができ、体にあった丸みをつくることができます。
(くせ取り)
平面の服地に縫い目(ダーツ)を付けてから、身体の
丸みに合わせて立方体に造形します。
素材によっても熱処理による変形の具合がちがうため
その素材の特性を使い加工します。
(肩入れ)肩の縫い合わせ
上衣の縫製で最大の重点工程dせう。上衣は肩だけが
身体と密着する箇所なので特に処理には力が入ります。
肩縫い線には前肩の機能量の確保と上衿付け、袖つけ
が関係します。この肩縫い線の仕上がりが、すべての
立体造形にかかわってきます。
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