前々回のコラムにて 消費者の視点からの良いスーツの定義なるものを題材として挙げさせていただきました。今回はテーラー側又は縫製を行う技術者の立場から良いスーツとはなにか をコラムにしたいと思います。
まずはじめに今回ご協力いただきましたテーラー様や技術者の方に感謝致します。誠にありがとうございました。
さて大きな質問の枠では下記の通りになりました。
Q1 友人と久し振りに会う機会をつくりました。久し振りに彼の姿をみたあなたは彼に対して「良いスーツをきているじゃないか」と彼にいいました。それはどこを判断して「良いスーツ」と判断されましたか?
Ans 1
肩・袖・フロントの全体的なシルエットバランスと※こての効き具合更にはネクタイ ワイシャツとのコーディネイト位までのことで瞬時判断
※こてとはアイロンで行う処理
Ans 2
生地の色柄の良さ、仕立ての良さ、体型にフィットしている、似合っている等を瞬時に判断
Ans 3
顔・体型にスーツがあっているかどうか またトータルコーディネイトで判断
Ans 4
シルエットが美しく、トータルコーディネイトがあっているかあっていないかで判断
Q2 素材(服資材・生地 他)が良いものであったとしても、良いスーツといえますか?
Ans 1
スーツとは素材を利用してつくられた製品です。 良い素材=良いスーツではありません。良い素材に高い技術が甘味されて良いスーツが完成する。
Ans 2
それがバランスの取れたもので、着用者のニーズと、似合っていれば良いといえると思う。
Ans 3
着こなしにもよるが、柔らかい生地で+良い仕立てが良いスーツになる。
Ans 4
生地や服資材 が良いのは良い素材だから良い。しかしその人がもとめている生活シーンとは別問題であり、その人良いスーツとは限らない。
Q3 あなたが、良いスーツを決めるときの基準はどこですか?
Ans 1
1 こてが効いている事が良いスーツの第一条件
2 身体的な条件に具合よく合致していて、着手の好みが如実表現されているスーツ
3 ファッションの流れは様々あって人の好みも多種多様ですから、一つのスタイルでなければならないという事はない
Ans 2
着用者の希望に添い、体型にフィットしていかにカッコ良くみえ、長く型崩れのしなく、色柄・風合い・雰囲気・しっかり度など総合的に判断
Ans 3
仕立てのバランス・コーディネイト
Ans 4
自分をより美しくみせられるもの・着心地の良いスーツ
以上 カスタムイシイ様・テーラーモリワキ様・他 ご協力いただきました。
今回取材しているなかで もっとも大きな共通点はコーディネイトと仕立てこの二点が良いスーツの共通点と感じた次第です。
次回は『良い仕立てとは』をもっと深く掘り下げていきたいと思います。
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